呉服のおはら
松本商店街振興会
1995年に結婚した小原弘明さんと千明さん。
来年結婚30周年(真珠婚)を迎えます。
笑顔はじける若々しいおふたりです。
美術品商とは、美術的価値の高いものを扱う古物商。
ご夫妻は伝統工芸品のプロフェッショナルを訪ね、取材し、定期的に記事にして発信をしています。
読み応え充分!
「着物産地はほとんど行きました。ものづくりにこだわった作家さんや工房を訪ねて、作り手の想いをよく聞いています。」
と弘明さん。
また、お客さまと着物でおでかけをし、その様子を冊子にしています。
おでかけをしていない方でもページを開くと、おでかけ先の情報だけではなく、着物の着こなし方を愉しむことができますよ。
呉服のおはらは作家さんの着物を多く扱っています。
それはまるで着物美術館のよう。
こちらは藤井寛(1935年~)の作品
手描き京友禅
時代を超えて愛される古典柄、繊細なグラデーション。
この着物の前に立つと豊かで幸せな気持ちになります。
ずっと観ていられます。
藤井寛は皇室から求められる作家。
京都 法輪寺の天井絵でも知られています。
初代 松井青々(1904〜1991年)の作品
ザ!京友禅!
豪華で優美な作品ですね。
松井青々は京友禅の第一人者。
京友禅を習得後に日本画を研究しました。
野村由美(1940年〜 )の作品
手組み 佐賀錦
手組み佐賀錦は、和紙に金箔を貼り、それを糸のように細く切ったものを手で緻密に織りあげます。
現代では高級で希少、日本最高の工芸作品と言えます。
このクラスになると流行に振り回されませんね。
野村由美は数少ない手組み佐賀錦の後継者。
皇室のローブデコルテやバッグを制作する現代作家です。
現代の名工 和田光正(1940年〜 )の作品
両褄に同じような柄がほどこされた贅沢な作品。
ぼかしも美しい。
和田光正は京友禅の仕事をしながら京都大学に通い研究を重ね、金箔が剥がれない「糊」・多彩な表現を可能にする150種類以上の「色箔」を開発しました。
それらがわかる作品がこちら
金粉やプラチナ箔を用いて、波が立体的に見えます(高蒔絵技法)。
躍動感あふれる一枚です。
和田光正は歴代横綱の化粧廻しを作っています。
「池田重子コレクションも素敵ですよ!」と千明さん。
池田重子(1925〜2015年)は日本有数の着物コレクターであり着物デザイナー。美容家でタレントのIKKOさんが着用する着物のほとんどが池田重子デザイン、というと池田重子の世界観をイメージできる方もいるのではないでしょうか。
こちらは池田重子がデザインした帯
金箔・プラチナ箔・刺繍
元々アンティークのコレクターであった池田重子は、昭和初期のデザインで着物や帯をデザインすることがほとんどです。
いつもにっこり千明さんは、福井市松本公民館で着付け教室を開いています。
千明さんに教わると、笑顔まで習得出来そう!
あ、ご主人の仕事チェックも欠かしませんよ。笑
呉服のおはらでは、ご紹介した作家の着物をはじめ 様々な着物が用意されています。もちろん帯や和装品も。
その他、着物の染め替えやクリーニングも信頼があります。ご用命ください。
1850年創業の呉服のおはら。
大切な着物を安心して求めることができる、生涯お付き合いをすることができるお店です。
呉服のおはら 福井市松本3-2-2
0776-22-1548
営業時間 9:00〜19:00
定休日 毎週水曜日